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 古橋亨梧の活躍で、スコットランドのファンや関係者は日本市場に注目している。だが周知のように、セルティックと日本サッカーの間には以前も深いつながりがあった。中村俊輔のことだ。

 かつて一緒にプレーしたセルティックOBの元ブルガリア代表MFスティリアン・ペトロフは、古橋を見ていると中村のことを思い出すという。英紙『The Sunday Post』で、ペトロフは「彼は素晴らしい選手だった。信じられないくらいのプロフェッショナルだった」と、振り返った。

「彼は毎日の練習で高い水準を設定していた。一生懸命仕事し、よく居残り練習をしていたよ。最高レベルだった彼のFK能力は、ハードワークと献身の賜物だ。偶然に生まれたものではない。キョウゴもそうだろうと確信しているよ」

さらに、「私はセルティック時代、特にスコットランド人ではない新選手がやりやすくなるよう最善を尽くした」と、技巧派レフティの適応に一役買ったと述べている。

「ナカ(中村)をコーヒーに誘い、ロッカールームの仲間に入るようにした。少し時間はかかったが、それは自然なことで想定内だったよ。だが、ナカはすぐに打ち解けた。彼が少し英語を学んでからは、もっと簡単になったね」

 ペトロフは「彼は自分が一員だと感じていたし、それが彼のサッカー面で助けになったのは確かだ。彼は楽しかったよ。ちゃんとしたユーモアセンスを持っていた」と懐かしんだ。

「ドレッシングルームで良い環境をつくるのは非常に重要なことなんだ。すべての選手が自分は歓迎されていると感じなければならない。それは、選手たちをピッチでより良くしてくれるんだ」

 グラスゴーの街やセルティックというチームでのプレー、そのファンの声援を楽しんでいるという古橋も、ピッチで生き生きと活躍している。このまま躍進を続け、偉大な先輩のような存在となることができるだろうか。